顧客本位の業務運営を確立するための取り組み方針
2017年6月28日公表
2022年3月30日現在
UBSアセット・マネジメント株式会社
1. UBSアセット・マネジメントにおける顧客本位の業務運営に係る方針
UBSグループでは、パーパス(存在理由)として、次を掲げています。
”Reimagining the power of investing. Connecting people for a better world.”
私たちは、人や資本の持つ力に思いをはせ、私たち全員にとってより良い世界、すなわち公正で持続可能な、誰もが豊かな暮らしを送るチャンスがある世界を創り出すことを目指しています。パーパスでは、投資の持つ力を改めて認識し、世界中のステークホルダーをつなげてより良い世界を築くということを宣言し、グローバルで活動を行う資産運用を中核とした金融機関として責任ある投資を前提に、株主、顧客、従業員、取引先その他のすべての関係者のために活動することを誓うものです。
また、アセット・マネジメント部門では、次をバリュープロポジションと定めています。
”Sustainable outcomes, without compromise”
持続可能な企業活動を通じて顧客の安定的な資産形成のために全力を尽くすとともに、サステナブル投資の推進を通じて、資産運用会社として持続可能な社会の実現に貢献することをその目標としています。
また、これらを達成するために、信頼される金融機関としての企業文化を確立、浸透させることが、お客様からの期待に応え続けるための重要な「鍵」であると考えます。 そして、弊社の企業文化の「成功への3つの鍵」となる考え方として、弊社のシンボルマークでもある、次の3点「Three Keys」をその基礎としています:
- ・経営基盤(Pillars):顧客に継続的に質の高いサービスを提供すべく、強固な財務体質などの経営基盤を維持すること
- ・企業としての原則(Principles):顧客を第一に考え長期的な信頼関係を築くために、規律ある原則を堅持すること
- ・従業員個人としての行動指針(Behaviors):UBSの企業文化を高め浸透させていくために、従業員がこの指針を念頭に企業文化を営むこと
これらのうち、「企業としての原則(Principles)」において、「顧客中心主義」を第一に掲げ、お客様との間で長きに亘る信頼関係を築くこと、それこそが弊社が最も重視することであり、長い歴史と伝統に裏付けられた質の高い資産運用サービスをお客様にお届けすることが、弊社の責務でありまた成功にも不可欠であるという意識を全役職員で共有しています。
そして、この質の高いサービスをお客様に提供し続けるために、ビジネス上の関係者と正しく規律を持った関係を維持するように努めています。
今般、金融庁が公表した「顧客本位の業務運営に関する原則」に掲げられた7つの原則を採択するとともに、「顧客本位の業務運営に係る方針」を公表するにあたり、弊社が日々実践している「顧客中心主義」をより一層追求することが、運用会社としての使命であると改めて認識するに至り、「顧客中心主義」を実践するための取り組みを公表することと致しました。
※弊社は投資運用業を行っており、「原則 5. 重要な情報の分かりやすい提供」の(注2)および(注4)、「原則6. 顧客にふさわしいサービスの提供 」の(注1)、(注2)および(注4)は該当しません。
2. 顧客中心主義を実践するための具体的な取り組み
UBSアセット・マネジメントでは、以下のビジョンを掲げ、日々たゆまぬ努力を続けています。
- ・資産運用会社として最高レベルのサービスを提供すること
- ・顧客から信頼され、また金融業界において敬意を持たれる会社であること
- ・従業員にとって働き甲斐があり、成長の機会を提供できる会社であること
「顧客本位の業務運営」を実践するには、掲げたビジョンは欠かすことができないものであると考えています。
顧客の最善の利益の追求
UBSアセット・マネジメントでは、前述の「Three Keys」のうち「企業としての原則(Principles)」の下で、Client Centricity、Connectivity、Sustainable Impactの徹底を定めています。これにより、お客様の長期的な利益を第一とし、優れた資産運用サービスを提供するという運用会社としての使命の下、運用部門、営業部門から管理部門に至るまで、質の高いサービスを提供し続けるための不断の取り組みが、お客様の最善の利益の追求に繋がるとの意識を共有しています。
- ・Client Centricity = 常にお客様のことを考え行動する
- ・Connectivity = 人とアイデア、企業を結び付けることで成功を生み出す
- ・Sustainable Impact = 明日を見据えて行動する
利益相反の適切な管理
グループ会社を含めて、質の高いサービスをお客様に提供すべく、ビジネス上の関係者と正しく規律を持った関係を維持するように努めています。具体的には、利益相反管理方針に基づき、弊社が行う投資運用業を含む業務全般における取引・行為について、その内容、関連する取引及び関係者を勘案し、利益相反の可能性について正確に把握するよう努め、お客様の利益が損なわれる恐れがあると考えられる場合には、適切な管理を行います。
詳しくは「利益相反管理方針の概要」をご参照ください。
手数料の明確化
お客様にご負担頂く手数料を、価格競争力のある金融商品およびサービスを提供し続けることを目的とし、次のように引き続き適切なプロセスで決定して参ります。
- ・グローバル共通の仕組みを用いて、UBSアセット・マネジメントの統一基準に基づいた手数料率を適用しています。
- ・商品提案時には全部門が参加する、新規ビジネス承認会議において最終的な手数料率を審査しています。
重要な情報の分かりやすい提供
情報の提供については、常に客観的な視点を失わず、難解な表現を避け、見やすさや適時性を評価し、引き続きサービスの改善に取り組んで参ります。
- ・商品特性、リスク、取引条件などの重要情報や投資成果を適時かつ平易な表現でご説明することを継続します。
- ・商品に関する運用状況、マーケット・市況等、顧客の投資判断に役立つ情報提供を各種資料や弊社ホームページなどを通じて継続的に拡充します。
- ・顧客にご負担頂く手数料を引き続き適切なプロセスで決定し、開示することを継続します。
顧客にふさわしいサービスの提供
弊社では、「企画検討段階」、「商品提案直前」、「商品提供後」の三段階でお客様にふさわしいサービスの提供を行うべく、次のような取り組みをしています。
- ・企画検討段階:商品を提案する前の企画検討段階では、資産運用の専門家として推奨できる質の高い商品群を基礎に、営業部門を中心にお客様のニーズを広く調査します。それらの情報を関係部門と共有した上で、運用商品の持続的な提供について深く考察します。
- ・商品提案直前:最終的な商品提案の前には、全部門が参加する、新規ビジネス承認会議においてその適切性等を審査します。
- ・商品提供後:定期的に開催する商品会議において、適切性や持続可能性を確認しています。
従業員に対する適切な動機づけの枠組み
前述の「Three Keys」のうち、「従業員個人としての行動指針(Behaviors)」において、従業員の行動規範となりますAccounting with Integrity、Collaboration、Innovationを、年次の評価項目としています。
- ・Accountability with Integrity = 責任意識を持って誠実に取り組む
- ・Collaboration = グループ一丸となって業務に取り組む
- ・Innovation = より良いサービスのために日々進歩する
年次の評価では、単年度の業績評価だけでなく、このような行動規範についての評価も同時に行うことで、長期に正しい企業文化を醸成、維持することに努めています。また、質の高い資産運用サービスをお届けすべく、特に運用者の評価については、運用しているファンドのパフォーマンスも評価に反映させる仕組みとなっています。
これらの枠組みにも支えられ、弊社では各従業員が「顧客中心主義」を実践していくことで、お客様に持続可能なサービスを提供し続けるとともに発展できることを確信しています。
なお、今後の具体的な取り組みについては、これを継続的に公表することとします。
以上