#2
個人資産運用における有効なアプローチと
UBSアセット・マネジメントが注目する投資機会<後編>
インカム投資、オルタナティブ投資による
一歩先の資産運用
本資料は、2025年11月4日から30日の間、UBSアセット・マネジメント株式会社が日経電子版タイアップ記事広告として出稿した記事を、株式会社日本経済新聞社の許諾を経て二次掲載しているものです。日本経済新聞社、ならびにUBSアセット・マネジメントの許可なく転用することはご遠慮ください。
#2
個人資産運用における有効なアプローチと
UBSアセット・マネジメントが注目する投資機会<後編>
25年ぶりに復活したインフレから、個人投資家が資産を守り、長期的視点からこれを増やしていくためには、分散投資の徹底が欠かせない。前編では、企業業績の成長に直結することから期待リターンが高く、個人投資家による資産形成の核となっている株式投資における分散投資の在り方について、UBSアセット・マネジメントのアプローチを解説した。
後編では、株式投資を補完する重要な投資対象として、世界の先進的な機関投資家や富裕層個人から注目を集めているインカム投資やオルタナティブ投資に視点を移し、注目の投資機会について引き続きUBSアセット・マネジメントに話を聞いた。
長期金利の高止まりで
再評価の機運が高まる債券投資
新型コロナウイルス禍からの回復過程においては、世界的な株高が更なる株式投資への注目を呼ぶ正の循環が見られてきた一方、株式と並ぶ代表的な伝統的資産である債券への投資については、金利水準が大きく切り上がった(価格は大きく下落した)ことで、敬遠されがちだった。
しかし、新型コロナウイルス禍で進行した苛烈なインフレがピークアウトすると長期金利の上昇に歯止めが掛かり、米欧では昨年から政策金利の引き下げも始まった。
それでも世界的な供給不足の解決は依然遠く、米国ではコアインフレ率が3%まで順調に低下した後は、FRB(米連邦準備理事会)が目標とする2%に向けた動きは停滞しており、これらを反映して長期金利は高原状態で横ばいの推移となっている。
これは債券投資の観点からは好ましい状況と言える。すなわち、制御不能なインフレで債券価格が下落するリスクが減じた一方、高止まりする金利がもたらす魅力的なインカム収入によって安定的なリターンを確保できる投資環境へと久方ぶりに回帰してきていることを意味している。
為替ヘッジコストの低下が
外国債券の魅力を一層高める
長期金利の高止まりは債券の投資妙味を高める。さらに「為替ヘッジコストが低下している点も、円ベースで投資する国内投資家にとって追い風です」と指摘するのはUBSアセット・マネジメントの日本拠点で運用本部長を務める松永洋幸氏だ。
外貨建て資産への投資で為替変動リスクを回避するためには、主に外貨の短期金利が日本円の短期金利を上回る分を為替ヘッジコストとして支払わなければならない。
デフレ脱却の見極めに慎重を期する日銀が動かない一方、FRBやECB(欧州中央銀行)など海外の主要中銀が2022年以降、急速に利上げを進めたことで内外金利差は大きく拡大し、国内投資家にとっては為替ヘッジコストの負担が債券投資のリターンを著しく減じる要因となっていた。
しかし、昨年から米欧の主要中銀が利下げサイクルへと転じる一方、日銀が周回遅れで利上げサイクルへと入ったことで、内外の短期金利差すなわち為替ヘッジコストは着実に低下してきている。過大な為替ヘッジコストが外貨建て債券投資をためらわせる局面は過去のものになりつつある、と言えそうだ。
新たな分散投資のアプローチ⑤
債券投資のコアは米国投資適格債
欧州ハイイールド債にも高い投資妙味
株式中心の運用に債券を加えることで、インカム収入が強化され、ポートフォリオの安定化の向上が期待される。値動きの特性が異なることから投資分散効果を通じてポートフォリオ全体の変動性を抑えることにもつながるだろう。
UBSアセット・マネジメントがその債券投資のコアとして位置づけるのは、米国の投資適格債だ。「堅牢な財務基盤と安定的な収益構造を併せ持つ米国企業が発行する社債に投資することで、債券投資に求められる安全性をしっかりと確保しつつ、高止まりする金利環境がもたらす良好なインカム収入を、米国国債の利回りから更に上乗せした水準で安定的に得ることができます」と松永氏は説明する。
更に、米国投資適格債をポートフォリオのコアに据えた個人投資家が、サテライト的な位置付けでインカム収入の強化を図る投資対象として、松永氏は欧州のハイイールド債券を候補に挙げる。格付けはBB格以下と低い代わりに、高い利回りが期待できる点が魅力だ。
「世界経済や政治の動向を敏感に反映する市況の変動リスクに晒されるほか、探鉱の成否などによって業績が大きく変動するエネルギー関連企業を多く含む米国のハイイールド債に比べ、欧州のハイイールド債券市場は、リーマン・ショック以降、厳格な規制の下で財務体質を着実に改善してきた金融セクターや、電力・ガスの供給など人々の生活基盤を支える公益企業が多く、インカム水準は高位ながら相対的に格付けが高い点が特徴です」(松永氏)
比較的安定性の高い投資機会を提供する欧州ハイイールド債は、地域やセクターの分散を追求する上でも有力な選択肢になるだろう。
新たな分散投資のアプローチ⑥
変動金利が魅力のバンクローン
安定的なインカム収入を求める
投資資金に適する
従来の債券投資に加わる新たなインカム投資の選択肢として、UBSアセット・マネジメントは、バンクローン(主に投資適格未満の企業に対する貸付債権)やこれを束ねたCLO(ローン担保証券)に注目している。個人投資家にはまだなじみの薄い投資対象だが、機関投資家の世界では確立した資産クラスとして幅広く認知されている。
2023年にUBSが買収したクレディ・スイス傘下にあったクレジット投資グループは、この分野における業界屈指の運用力で市場関係者から一目置かれる存在であった。その運用チームがUBSアセット・マネジメントに加わり、日本を含む全世界の投資家に運用サービスの提供を開始している。
「バンクローンとは、プライベート・エクイティなどの投資会社が有望企業を買収する際に使われた銀行融資の元本返済や利子受け取りの権利を市場で売買できるようにしたもので、これを複数束ねて証券化したものがCLOです。市場としてはM&Aが盛んな米国が最大で、欧州でも着実に拡大しています」と松永氏は説明する。
バンクローンは文字通り銀行融資であり、利子は特定の短期金利に一定の利鞘を乗せて算出される。すなわちバンクローンそしてこれを束ねたCLOは、変動金利のインカム投資である点が大きな特徴だ。利子が固定されているため、利上げ局面では利子収入の相対的な魅力が低下し価格が下落してしまう固定金利のインカム投資と異なり、利子収入が利上げに連動する変動金利のインカム投資は金利の変動による価格への影響が限定的である。
また、バンクローンやCLOの裏付け資産となる融資を受ける企業は、借入金の大きさゆえに信用格付けこそ低くなっているが、その大半は収益力に優れており、景気後退や大きな経済ショックに見舞われた時期でも安定的なリターンを創出してきた。
「現在は機関投資家による活用が中心となっていますが、安定的なインカム収入を求める資金に適した投資対象であり、今後は個人投資家向けでも活用の余地は十分にあるでしょう」とUBSアセット・マネジメントでホールセール本部長を務める藤代真氏は語る。
新たな分散投資のアプローチ⑦
株式・債券と低相関のオルタナティブ資産
グローバルには富裕層による
積極的な活用が続く
最後に、機関投資家や海外の個人富裕層が積極的に活用しているオルタナティブ投資に触れたい。
オルタナティブ(代替的)資産とは、上場株式や債券といった伝統的な資産とは異なる投資対象を指す。具体的には、不動産やインフラ施設への出資(エクイティ)や融資(デット)、未上場株への投資(プライベート・エクイティ)、銀行でない金融機関による融資(プライベート・クレジット)、ヘッジファンドなど、その領域は幅広い。
「流動性(すぐに換金できること)と引き換えに、ボラティリティを抑えた良好なリターンの獲得を追求できる点がオルタナティブ投資の魅力です。伝統的資産との相関性が低く、併せて保有することで優れた分散効果を期待できます」(松永氏)
オルタナティブ投資で先行する米国では、年金基金のほか大規模な資金を運用する大学基金での活用が知られている。例えば、プリンストン大学では基金の約30%をプライベート・エクイティに、約25%をヘッジファンドに配分している。
また、グローバルに見ると富裕層による活用の急速な進行が目に付く。実際、超富裕層の個人資産を運用するファミリーオフィスを見ると、平均で資産総額の44%をオルタナティブ投資に振り向けている。
「今後、時間をかけながら、国内の個人投資家にも徐々に浸透していくと見るのが順当でしょう」(藤代氏)
オルタナティブ投資のプラットフォームとして
UGAを新設
個人投資家への展開を視野に
UBSは、アセット・マネジャーのオルタナティブ投資家として世界最大クラスの運用残高を誇る。様々な資産クラスにおいて長い時間をかけて培ってきた優れたオルタナティブ・マネジャーを選別する目利き力と規模の力を活かし、パフォーマンスに優れた希少性の高いマネジャーに優先的に投資したり、彼らとカスタムメイドのプロダクトを協働で組成したりするなど、UBSならではの強みを持つ。
これを最大限に活用すべく、UBSは25年1月、マルチ・マネジャー型のオルタナティブ運用プロダクトを幅広い投資家層に提供する部門として、ユニファイド・グローバル・オルタナティブ(UGA)を設立した。
「高度な専門能力を活用し、機関投資家、富裕層、個人投資家を問わず世界中の多様な投資家のオルタナティブ投資における戦略的なパートナーとなることを目指しています」と松永氏は語る。
「UGAは、不動産、インフラ、プライベート・エクイティ、プライベート・クレジット、ヘッジファンドの各資産クラスチームと、これらを組み合わせたマルチ・オルタナティブ運用を担うチームの計6チームで構成しています。500名を超える運用スタッフが500社を超えるオルタナティブ運用会社と常時連携し、1000以上のプロダクトを通じて、25年5月末時点で約45兆円にも上る資産を運用する、UBSが誇るオルタナティブ運用の一大プラットフォームです」(松永氏)
オルタナティブ投資は煩雑で、様々な資産クラスにわたって自前でマネジャーを選別し、長期に亘ってポートフォリオを運営するには、膨大な時間、労力、コストがかかる。オルタナティブ投資においてUGAのような専門性の高いプラットフォームを活用するのは、様々な観点から見て効率的なアプローチといえよう。
運用商品の提供にとどまらず資産運用を
根底から支える
UBSアセット・マネジメントの視点
「日本でもここ数年、インカム投資やオルタナティブ投資への関心が個人投資家の間で高まっており、多くの問い合わせをいただいています」。藤代氏はそう語り「私たちは、これまで株式中心だった個人の資産運用ポートフォリオの分散効果を高める選択肢として、インカム投資やオルタナティブ投資は極めて有望と考えており、UBSならではの強みを活かしたご提案ができる領域だと考えています」と続けた。
スイスを本拠地とするグローバル総合金融機関であり、これまで160年以上にわたり世界の富裕層の資産を管理し守ってきたUBSは、様々なノウハウを蓄積している。それを機関投資家向けに展開し、そしていま、個人投資家の資産運用ビジネスにも活かしている。
そこでは、運用商品の提供にとどまらず、投資家の運用目的に沿ったポートフォリオの構築から管理・運用に至るまで、資産運用の全体を総合的にサポートすることを何よりも重視する。
同時に、これまで培ってきた富裕層の資産ポートフォリオを総合的に管理、運用し、守るノウハウや知見を活かし、投資信託の販売会社が個人投資家の資産運用ポートフォリオ提案を行うためのツールやプラットフォームなどを提供するビジネスにも力を入れる。
「UBSアセット・マネジメントでは、投資家のみならず、提案する側の立場にある販売会社もサポートすることで、日本の資産運用業界全体に貢献したい。またそれがグローバルな資産運用会社としての私たちの使命だと考えています」と藤代氏。
政府が掲げる資産運用立国の実現に向けて、UBSが果たす役割に期待したい。
Specialist Profile
藤代 真氏(写真左)
UBSアセット・マネジメント
取締役 ホールセール本部長
エグゼクティブ・ディレクター
ホールセール本部長として、リテール向け投資信託および販売会社向けプラットフォームビジネスの日本拠点における営業責任者を務める。2000年に第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行後、国内系および外資系のアセットマネジメントを経験。2009年にUBSアセット・マネジメントに入社後、取締役ジャパン・オペレーティング・オフィサーなどを歴任し、2024年4月より現職。業界経験年数25年。
松永 洋幸氏(写真右)
UBSアセット・マネジメント
取締役 運用本部長
マネージング・ディレクター
運用本部長として日本拠点の運用部門全体を統括するほか、株式運用部長として内外株式ポートフォリオの運用業務、顧客との戦略コミュニケーションの責任者を務める。1997年に日本長期信用銀行入行後、UBSアセット・マネジメント(旧長銀投資顧問)に配属。2015年6月に株式運用部長、同12月に執行役員運用本部長、2023年9月より現職。業界経験年数28年。
ご留意事項
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